業界大手!車のローンやキャッシングでお馴染み、オリコ(オリエントコーポレーション)の過払い金請求について弁護士が解説!

過払い金請求ができるのは消費者金融だけではない!?気をつけたい審判会社のキャッシング

オリコは東証1部上場の大手信販会社です。その事業内容は、大きく分けてクレジットカード事業とオートローン事業に分けられます。オリコが発行しているカードには以下のようなものがあります。

クレジットカード

・オリコカード
・リボ払い専用のUPty(アプティ)
・オートウェーブカード
・オートバックスカード
・コジマカード

ローン専用カード

・アメニティカード
・クレストカード

これらを使ってオリコからキャッシングをした場合,過払金が発生している可能性があります。オリコは,2007年3月までは最大27.6%という利息制限法の上限を大きく超える利率で貸付をしていたからです。

ただし,過払金が発生するのは貸金業法で定められた上限金利を超えて利息を支払った場合です。この点,オリコは2007年4月1日以降,約定利率を法定内利率へ変更しているので,2007年3月31日以前からオリコで借り入れをしていれば過払金が発生していることになります。また,過払金とは払い過ぎた利息のことなので,ショッピング取引では過払金は発生しません(この取引で払うのは利息ではなく,手数料のため)。

オリコは過払い金が回収可能な業者かどうか解説

オリコ(株式会社オリエントコーポレーション)は、東証一部上場企業で、経営は安定しているので、みずほ銀行や伊藤忠商事が大株主になっていることも踏まえると,倒産のリスクは少ないといえます。

オリコの過払い金請求の方法

過払い金が出ていたとしても,その業者から過払金が自動的に返還されるわけではありません。業者と交渉し,過払金の返還を求める必要があります。通常は、このような返還手続きは弁護士や司法書士に依頼して行います。もちろん,自分で過払金を計算して,業者と交渉することも可能ですが,相当の手間がかかるうえ,裁判もせずに一般個人が業者と交渉しても,返還に応じないか,応じてたとしても相場よりもかなり低い額の提案しかくれません。

よって,手間をかけずに,より多くの額を取り戻したいのであれば,過払金の返還交渉は専門家である弁護士や司法書士に依頼する方が得策です。弁護士費用は別途かかりますが,回収額が格段に多くなるためそれを差し引いても,自分で行った場合よりも戻り額多くなります。

なお、オリコは他の貸金業者と比べて取引履歴の取り寄せにかなりの時間がかかるという特徴があります。

過払金の計算

過払金というのは発生しているのか,いくら発生しているのかについては,業者との取引履歴を取り寄せて,計算しなければなりません(引き直し計算といいます)。つまり,そこに記録された借入及び返済に関する情報(日付,金額)を過払金計算ソフトに逐一入力して計算する必要があります。しかし,オリコの取引履歴は他の業者に比べてやや複雑といえます。過払金の計算を自分でやるという方もいるそうですが,オリコの場合は少し手こずるかもしれません。

オリコから過払い金が戻ってくるまでの期間や返還率

裁判によらない話し合いによる交渉か、裁判をして取り戻すかで,過払金の返還期間(過払金が支払われるまでの期間)や返還率(過払金のうちどの程度がもどってくるかの割合)が異なります。

もちろん,裁判をした場合でも,判決を取るまで争うことはほとんどなく,途中で,ある程度の金額(過払金)で折り合いがついて裁判が終結することの方が多いと言えます(これを裁判上の和解と言います。)

返還期間に関しては,通常,裁判をして取り戻す場合の方が,より時間がかかると言われていますが,必ずしもそうではありません。はっきり言って,業者によって様々です。

この点,オリコは裁判を提起しても,早い段階で和解提案が出され,しかもかなり高額の提案なので,和解が成立して裁判が早期に終結する可能性は高いと言えます。他方,SMBCやアイフルなどは,裁判をした場合,高額返還を維持するなら10ヶ月から1.5年ほどはかかります。

また,過払金の返還率についてですが,一般的に,裁判をした方が回収額は高くなります。その理由は,裁判外の交渉では,業者が過払金に付加される利息部分の支払を認めないからです。過払金に付加される利息が認められないと,過払金を積算するうえで,この利息を充当した計算ができないので,結果として過払金(元金)自体が少額になるのです。

しかし,現在の裁判実務では,このような業者の主張はまず認められません。よって,裁判をした場合,業者も利息の発生を前提として過払金の返還交渉に応じるので,必然的に回収額も多くなるのです。

オリコの過払金返還率

オリコは,基本的には裁判で請求している過払金(過払金元金と過払金利息野合計)の90~100%の額を提案してきます。おそらく裁判提起後和解提案時までの利息をも付しているのでしょうか,100%を超えた額を提案してくることもあります。

よって,オリコの過払金返還率は業者の中でもかなり高い方だと言えます。

他方,裁判外の話し合いで返還交渉した際の提案額は,オリコが過払金利息を認めないため過払金の60~70%ほどです。

返還までの期間

裁判を提起した場合,オリコは第1回の裁判期日後すぐに和解の提案を申し入れてきます。前述したとおり,提案額は高額のため,当事務所ではこれまで全件について第2回期日で「訴訟上の和解」が成立して終結しています。裁判提起後から第2回期日まではだいたい2ヶ月位です。なお,オリコの過払金支払日は,和解後5~6か月後です。

このように裁判をすれば,早期に,かつ,高額の過払金を回収できるのですから,裁判外の交渉をするよりも,裁判を提起したうえで和解交渉をした方が合理的といえます。

みずほ銀行カードローンの保証会社

オリコはみずほ銀行カードローンの保証会社となっています。どういう事かというと,借り主がみずほ銀行カードローンの返済を延滞すると、保証会社であるオリコが借り主の代わりに返済(代位弁済)するしくみなっているのです。その結果,みずほ銀行カードローンの残債務が,オリコに対する残債務につけ変わることになるのです。この場合,オリコに対する過払金は代位弁済分の残債務と相殺されます。

なお,オリコに過払金請求をしても,みずほ銀行カードローンの取引に影響はありません

今後の過払金回収

オリコはみずほフィナンシャルグループとのつながりが強いため,倒産したりして過払い金が返還されないなどのリスクはほとんどありません。ただし,過払金請求権自体の消滅時効のリスクは年々高まっています。

なぜなら,過払金は発生しても,請求できると時から何もしないままだと10年で時効消滅してしまうからです。ここで「請求できる時」とは,原則として取引終了時点(完済時点)だとされています。よって,完済した方については,オリコへの過払金請求権が1年経つたびに,時効消滅に近づいていくのです。

よって,過払金が発生している可能性があるのなら,とりあえず過払金の調査をすることが得策です。過払金請求を専門に扱っている弁護士事務所であれば,たいてい電話1本で過払金の有無を無料で調査してくれます。

オリコと2007年3月31日以前からキャッシング取引(借入れ)をしていた方であれば,過払金が発生している可能性が高いので,是非,過払金専門の弁護士に相談してみましよう。

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